チョコレートと言えば、ベルギーで有名ですね。ベルギーには王室御用達の名門のチョコレート屋さんが軒を連ねております。ベルギー・チョコレートの特徴は、何といっても中に詰め物をした「プラリネ(PLARINE)」これは20世紀初頭、ベルギーで開発されました。
さて、ベルギーの名門であるチョコレート専門店の経営者は言います。「ベルギーのチョコレートは世界最高峰だけどだからと言って手を抜けないんだよ。」
これはどういうことかといいますと極論すればベルギーではカカオが採れないということですね。そうです。ベルギーが世界最高なのはチョコレートの加工技術だと言うことです。ですから本気を出せばどこの国でもどこの会社でもベルギーの代わりになれるということです。
特に、カカオを産出するガーナなんてカカオを輸出して最高級のチョコレートを輸入するだなんて馬鹿げています(笑)かつてチェ・ゲバラというキューバ人が言いました。
「ヤンキーは俺らから砂糖を買ってチューインガムを売りつける」
ガーナが自分の国で生産から加工までをして輸出すればもっと利益がでるでしょうからそれこそベルギーは気が気ではないのでしょう。いや、逆にそういった「取って代わる」という緊張感があるからこそベルギーは常にトップを走っているのでしょうね。
◆続ベルギーとチョコレート革命
テレビでチョコレートの特集をみました。どうも画期的な新しいチョコレートが開発されたとかでしてその特集でした。チョコの本場と言えばベルギーですよね。有名なブランドの一つであるGodivaはベルギーの会社であり、その新チョコを開発したのもベルギーのパテシエでベルギーは世界一のチョコ大国です。
その画期的なチョコとはカカオの含有量を変えるという物でした。元来のチョコはカカオの割合を一定にして生産していたらしいのですが、そのパテシエはカカオのチョコにおける割合を多くすることでカカオ本来の旨味を濃厚にした新しい味を開発したらしいのです。
もちろんチョコの主原料であるカカオの割合を多くすることは誰でも思いつきますが、多くなればなるほどチョコとして固形にするのが難しいらしくその新しい手法を開発したことが新しいチョコの誕生となったのだと解説していました。
国産のチョコでも86%や99%!!といったカカオの割合を表示したチョコが登場していますね。個人的にはチョコは昔の味でもいいように思います。割合が多ければ美味しいというわけでもないし、99%でつくったチョコレートケーキなど正直どうなのだろうかなぁと思ってしまいます。
基本的に割合が増えれば当然チョコ本来のビターな味わいが増えますので大人向けのチョコレートになりますね。
そもそも、チョコレートといえばヨーロッパがメッカですが、チョコの原料となるカカオ自体はヨーロッパが原産ではありません。技術的にヨーロッパが上なだけですから今回の新しいチョコ自体も国産メーカーが試行錯誤すればヨーロッパより先に開発すると言うことも大変難しいですが不可能な話ではありませんよね。
もちろん和菓子や寿司が外国人にとって料理すること自体が至難のように、多分に文化的な要素を含んだ洋菓子を日本人が調理することは大変困難です。
しかし、時にイタリア人以上に美味しいピザを作る人や世界大会でグランプリを輩出する牛乳を生産する酪農家がいるように、世界一繊細な味覚を持つと自負している日本人にとって、欧州に追いつくのはそれほど先の話ではないのかもしれません。